せきがとまらなくなったひよこのために、はしりまわるめんどりさん。行く先々で、これまでの流れとひよこの状態を重ね重ね説明するめんどりさんの姿に、子を思う親の気持ちの強さと必死さが読み取れます。ページをめくるたびに、めんどりさんのことばが増えていくので、読み手もしっかり読まなきゃという気持ちになりました。
ポール・ガルドンの絵は、めんどりさんの羽毛のようすから、はしりまわるようすまで、とっても躍動感があり、魅力的です。ずっと真剣に見開いていためんどりさんの目が、最後には安堵で優しく閉じているところが、幸せ感があふれていて、見ていてほっとしました。