たしか月刊こどものともで発行後、読者が選ぶベスト絵本にもなった名作。きっこちゃん…こどもたちの大好きな子ギツネが主人公です。
きっこの大好きなおばあちゃんは森のお医者さん。急患のためにお留守になったおばあちゃんの代役でお鍋でおいしいお豆のスープを煮ている内に、なぜか?お鍋が空になり、おわててお鍋の言う通りに新しいスープをつくるのです。
テキストには出てこない、ネズミなど脇役の動きもとても面白く、まずはこどもと一緒に絵をじっくり見ると楽しさが倍増しますよ。
こどもが本格的に料理を作る時は「お鍋のスープ」が一番良いメニューかもしれない。あったかい!ど〜んと目分量で作れる!多いければ多いほど美味しい!料理をしてみたいと思わせてくれる一冊でもあります。
園でこれを読むたびにこどもたちはこのお鍋が欲しいといつも言います。私もね。でも、自分が作ったスープをどう考えてもこどもたちが空っぽにして、別のスープになっていたからといって取り立てて問いただすこともなく平然としていられる人にしか持てないかも!?
私は優しい感じの絵が苦手で、おなじこいでさんの作品でも「むんむんあついひ」はそうでもないのに、この本はちょっと苦手でした。でも原画展でおなべの絵を直接見て、こどもらが惹きつけられるのが分かりました。甘いだけじゃないのです。