病気の母の為に、やまなしを取りに行く三兄弟の話です。昔話なので、語り伝えにより少しずつ違いがあるみたいなのですが、私がこのポプラ社のバージョンが好きな理由は、方言が使われていても、読み聞かせで聞いている子どもが、「え?」と思うような言葉が使われてなく、すんなりと耳に入るところです。
また、とても美しい響きの擬態語や擬音語がたくさんちりばめられているところや美しい彩りの絵で話を描き切っているところが素敵です。
どのバージョンにも出てくる笹の音の
いけっちゃ かさかさ
いくなっちゃ かさかさ
いけっちゃ かさかさ かさかさ かさかさ
という表現が本当に笹が風に吹かれているところが想像でき、昔の人の感性や表現力の豊かさに感心していしまいます。是非、これからも伝え継いで欲しい昔話です。