絵本を選ぶ際、まずは自分のお気に入りの絵本作家さんのものを手にします。
例えば、あべ弘士さんとか長谷川義史さんとか。
絵本のガイド本からも選ぶことがあります。
そういう時は、柳田邦男さんや落合恵子さんが書かれた本からになります。
書店でいえば、やはり児童書専門店のクレヨンハウス。
そこでは、手にして、開いて、気になった絵本を読んでみたくなります。
それでは、この『ふたごパンダのこころコロコロ』の場合はどうだったか。
文を書いた西島三重子さんの名前が目にとまったのです。
西島三重子さん? えっ、あの西島三重子さん?
私にとっての西島三重子さんといえば、
学生時代に耳にし、よく歌ったあの名曲「池上線」を歌っていたシンガーソングライターの、
西島三重子さんなのです。
調べると、「池上線」は1976年にリリースされています。
私が21歳の時です。
池上線自体に思い出があるわけではありませんでしたが、
男女の切なく甘いラブソングに、はまってしまったのです。
若い時に聞いたそんな歌はいつまでも心に残ります。
西島三重子さんが絵本作家になっていたなんて。
そこで思わず手にしたこの絵本は、はせがわゆうじさんの絵もかわいく、
きっと誰かに伝えたい、心温まるメッセージ絵本になっています。
「話す言葉をさがしながら/すきま風にふるえて」いた女性は、
「くよくよしながら/きょうを おもうより/わくわくするような/あしたを かんがえよう
//あした げんきに なあれ」と
そんな強い人になっていました。
赤いリボンをかけて、贈りたくなるような素敵な絵本でした。