13才の少女、キキが、自分の町を探して、一人前の魔女になるために奮闘する、最初の一年を描いた物語。
久しぶりに読んで、改めて気づいたのは、ひとりだちをする前に、キキが、自分で「魔女として生きる」ことを選んでいること。人間と魔女の間に生まれた女の子は、10才ぐらいまでに人間として生きるか、魔女として生きるかを決め、魔女として生きる場合は、13才で家を出るのです。
キキが新しい町にしっかりと根を下ろすことが出来たのは、10才にして自分で選んだ、という前提があったからなのだと思いました。
読んでいる間、新しい町で、色々な人と関わり、見事に成長するキキの姿が、嬉しくもあり、まぶしくもあり、不思議な気持ちになりました。
腹巻きの章から春を運ぶ章までは、特に賑やかで楽しかったです。
キキの物語、最終巻まで読んでみようと思います。