年末から今年にかけて読み聞かせをしました。
小学六年生が主人公ということでどうかな?と思いつつ、本人が読んでほしいというので。
息子を見ていると、学校自体に特に問題や不満があるわけではないけれど、家が一番で休み明けには「学校へ行きたくない」「疲れるもん」と洩らします。
それを聞くたびに学校はある意味、子どもに義務を果たしに行く場所だなあと思います。
学校が舞台、そして小学生が主人公で、子どもの気持ちをよく捉えている岡田淳さんの作品が、子どもにとても人気があるのもよくわかります。
学校から急に別の世界へというのは岡田さんのオリジナルかなと思いましたが、『ナルニア国物語』のどこかにもありましたね。
それはそれで世界観が違いますが、自分に引きつけて感じられるお話というのは親近感がわくと思いました。
もし、自分が別の世界へ迷い込み、そして戦いに負けたら老人になるとしたら?
自分が選ばれし者という自信が持てて戦えたら?
とページを進むたびにいろいろなことを考えました。
絶望の中での希望、そして仲間を作っていくこと、一人だけではできないこと。
子ども時代に子どもたち同士の中で育んでほしい友情、どうしたら人と人がつながっていけるのか。
小学生にもわかりやすくそんなことを伝えながらも、ファンタジーであること。
岡田淳さんの作品にはとても引き込まれるものを感じました。
子どもたちが共感を持って受け入れていくのがわかる気がしました。