私が子供の頃に大好きだったお話を息子にもぜひ知って欲しくて、手に取りました。
コロボックル小国もかなり成熟してきており、人間のトモダチを持つことを許したり、国の外に居を構えることを許したりと、かなり人間の世界に寄って来ていました。
とても危険な感じもするのですが、果たして、不思議な目をした男の子に見つかってしまいます。
でもそこからのツムジイとタケシの時間をかけた長い長い親交の様子が、普通の人間の年寄りと孫のようにも感じられて、不思議な温かさがありました。
そこにコロボックルの祖先の話が絡んできて、また面白い展開に。
戦後の高度成長期を経て、山が切り拓かれて町へと変わっていく様子も描かれており、大人になった今の自分が読むと、ちょっとした日本の現代史を読んでいるような気もしてしまいます。