さっちゃんは、大急ぎで朝ごはんを食べ、口の周りも、手のひらも、エプロンもべたべた、しみだらけ。そのまま外へ飛び出していくと、次々に動物たちと行き会って、「ふんふんなんだかいいにおいがするよ」・・・とってもかわいらしいお話ですが、ストーリーは意外な方向へ。お母さんを亡くしたおおかみの子に「あたしのおかあさん かしてあげるから だっこしてもらったら」。さっちゃんのおかあさんにやさしくだっこしてもらうと、おおかみの子は元気になって帰っていきました。子どもはみんな、お母さんにだっこしてもらうと、本当に安心して、勇気も元気もわいてくるものなのですね。子どもを抱きしめてあげることの大切さを改めて実感しました。「こどもがひとりふえたみたい」というお母さんの最後のセリフもすてきです。