猫のシマシマはフォード家の猫。毎日、毎日、ご飯を待っていました。ある日、シマシマはもう待つのが嫌になり、自分でキャットフードを開けて食べ始めます。それ以後、シマシマが何でも自分でできる猫だとわかったフォードさんの奥さんは、シマシマにクレジットカードを渡し、すべて自分でするように話します。そんなわけでシマシマはお買い物したり、レストランで食事をしたり、何でも自分ひとりでするようになりました…。
忙しそうなフォードさん一家と、シマシマの変貌ぶりがユーモラスです。ある日突然おりこうになった猫のシマシマのお話は、わたしたちの生活の一断面を描いているような気がしました。絵本の帯には「自分でキャットフードを開けて食べる猫と、昼間から日向で居眠りしている猫と、本当におりこうなのはどっち?」。なぜ、この問いかけがあるのかは、最後まで読んでのお楽しみ。…どっちがおりこうなのかな…、自分の生き方はどうだろう…。いろいろ考えさせられるお話なので、理解するのは小学生低学年ぐらいから? 息子はシマシマが2本の足で立ち、人間のような生活をする場面がお気に入りの様子。わたしたちの生活を風刺しているかのような英国の絵本です。