少年ハン・ガンは、絵の上手さから皇帝の目にとまり、絵の学校に行くようになる。ハンガンは、絵の腕をめきめき上げ、彼の描いた馬が本当に走り出るという噂がひろがる。ひとつのことに集中して取り組めることって、すごいパワーを発揮するんだなと、実感。とくに子供は。
ある晩、噂をきいた武将が訪ねてきて、ハン・ガンにこの世で一番力の強い馬を描いてくれと頼む。
ハン・ガンが失敗した絵を火にくべると、本物の馬が飛び出した。この場面は、不思議だけれど、ハン・ガンが、心をこめて絵を描いているから、そんなことが起こったのかもしれない。
武将はその馬に乗り戦場で戦った。しかし、たくさんの人や馬が犠牲になったのを思い馬は、突然涙を流し、走り去る。武将は、そのことに、充実感を覚えたのかもしれないが、馬には、心があり、つらい気持ちになる。ハン・ガンの心とつながっているのかもしれない。
武将は、馬を探すが見つからない。馬は、ハンガンの絵の中に帰って行った。馬は、最後安らかな気持ちになったのではないかと思う。
水墨画的な美しい絵が印象的。中国の風俗も分かるし、馬の躍動感が伝わってくる。