1962年に福音館書店の月刊誌「こどものとも」に掲載され、1966年に傑作集として出版された絵本です。今も書店にも図書館にもあります。私は、子ども時代に読んでいないのですが、読んでいたかったなぁと思う絵本の一つです。
絵は岸田衿子さんと大学の同級生の中谷千代子さん。
油絵のキャンバスの布目を利用しているのが印象的です。岸田衿子さんのお話によると、中谷さんは上野動物園に通って、このかばくんの絵を描いたそうですが、カバが水の中にもぐっていたり、せっかく出てきたかと思うとお尻を向けていたりで、絵を描くのに大変なご苦労があったそうです。その熱意もあって、かばくんは、とても生き生きしています。私は、カバに触れたことはないけれど、その手触りまで想像できるような絵です。文章もリズムがよくて、読んでいて、とても気持ちがよくなります。
ほんわか、ゆったり、のほほ〜んな絵本です。