安房直子の大ファンで、特にこの「三日月村の黒猫」は
多くの方にオススメしたいです。
子供が読んでももちろん楽しいですが、
大人になってから読むと、尚更いろいろ考えさせられます。
特に、3.11以後の悲しみを予期していたかのような作品です。
(いや、これは普遍的なことなのでしょうか)
村が変わってしまい、もう住めない悲しみ。
人間はそれを分かり、別のところに逃げたけど、取り残された生き物たち。
村から離れたものの、帰りたいと思い続けるおばあさん。
そして、村の昔のすばらしさにとりつかれ、
そこで一生暮らしたいと切望する孫のさちお。
さちおはどうやって過去と今とをつなぐのか。
物語をじっくり読み込んだらそんな隠れていたテーマが浮かんできました。
今、多くの方に読んでほしいです。
この本は絶版ですが、「安房直子コレクション4」に掲載されてます!
また、安房直子ファンには、秋元紀子さんがやってる
安房直子の作品の語りに行くことをぜひぜひオススメします!
秋元さんの澄んだ声と安房さんのお話がぴったりで、
一人で読むより更に世界が広がります。