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皇帝にもらった花のたね」 はしのさんの声

皇帝にもらった花のたね 作・絵:デミ
訳:武本 佳奈絵
出版社:徳間書店 徳間書店の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2009年04月
ISBN:9784198627270
評価スコア 4.6
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みんなの声 総数 34
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  • 父親の役割

    • はしのさん
    • 40代
    • パパ
    • 神奈川県
    • 男の子14歳、女の子12歳

    読んでいくうちに、大人ならどういう結末になるかわかるかもしれません。しかし、子どもたちにとってはどうでしょう。

    花が咲いていない植木鉢を皇帝にみてもらうために、主人公のピンがどれだけの勇気を必要としたかを、子どもたちはピンと一緒になって感じるでしょう。

    見事に花を咲かせた植木鉢の一番最後に、皇帝の前で「咲かなかった」という事実をピンが話す場面では、子どもたちはドキドキするに違いありません。
    正直に話すということが、実はとても勇気を必要とするものであるということが、この絵本から伝わってきます。

    また、父親の役割についても考えさせられます。ピンが皇帝のところへ行くかどうか迷っているときに、ピンのおとうさんは言います。「おまえは、いっしょうけんめいに、できることをしたじゃないか。むねをはって、そのうえきばちを皇帝にみていただきなさい」まさに、子どもに父性を示した場面だと、同じ父親として感じました。

    夫が中国人であることも影響しているのかもしれませんが、デミさんが描く絵は、緻密で色彩も中国風です。表紙や本文のベースとなっている青磁色から、この絵本自体がピンがタネを育てた陶器のように感じられ、話のなかに自然と入っていくことができます。

    投稿日:2009/06/25

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