「なぁんくくるん」って一体何だろう? まずそこからこの本への興味が広がりますね。
このお話は、「ちいさなみなみのしま」(八重山諸島、おもに石垣島)が舞台になっています。夏休み、ちいちゃんは、おじぃとおばぁの家に遊びに行きました。海に魚を獲りに行ったおじぃを迎えに、浜へと向かったちいちゃんでしたが、途中、1頭の牛に会いました。怖くて、横を通れないちいちゃんに、近所のひこおじぃが教えてくれたのが、「なぁんくくるん」でした。これは、おまじないでしょうか? まほうの呪文でしょうか?
異国の言葉のように響く沖縄の言葉。なんでもない声掛けでも、聞き慣れない方言で聞くと、なんだか本当に不思議な力をもつように感じられるものですね。
絵の雰囲気も、南の島らしく、色鮮やかで、大らかな空気に包まれています。