赤木かん子さんの本で、ロダーリの作品を紹介されていたので読んでいます。
短編集ですが、一作品一作品の訴えるものが深いなあと思いました。
表題の「だれもがはいれる家」、家が昔話の「てぶくろ」のように、来た者すべてを受け入れていきます。
「人間の心は、にぎりこぶしほどの大きさしかない。だが、もしその気にさえなれば、世界中の人たちを中に入れても、まだまだだいじょうぶなほど大きくなれるものなのだ、きっと、おまえは、この家を心でつくったのじゃ」と、このお話にまつわるエピソードもおもしろいですが、哲学的な言葉が一作品ずつこめられているようで、心にとても響いてくるのです。
お話としては、ナンセンスなものが多いですが、一つ一つの作品にこめられた安定した治世・世界の人々の心の幸福など、読んでいて「これはすごい」とうなるものが多かったです。
私自身最近まで知らなかった作家さんですが、ロダーリ読めば読むほど気に入っています。
他の作品も読んでみたいです。