主人公のウエズレーは、一人だけ変わっているから、友達がいなくて仲間外れ。
でも、部屋を見たって天才発明家そのもの。
そして、夏休みの宿題に自分だけの文明を作ることにしたというのが、この壮大な物語の始まりになります。
ウエズレーは、新しい植物が庭に生えたので、大事に育てますが、町の他の人なら間違いなく引っこ抜いてしまうところ。
だって、この町の人々は他の人と同じことをするのを常としているのですから。
これって、人間の縮図のようで、同じことをすれば良いのかという提言のようになっている気がしてなりません。
その植物は、やがてウエズレーの国の食糧となり衣服となり彼の文明が起きるのです。
私たちが子供のころ、思い描いていた自分だけの秘密基地を地で行っているお話なので、つまらないはずがありません。
子供も話に夢中だったし、読んでいる大人も完全に引き込まれてしまうこと疑いなしです。
自分で考えることの大切さも教えてくれる大変盛りだくさんの絵本です。
ケビン・ホークスの絵も、赤、青、緑と言った色遣いがとても奇麗で、お話を盛り上げてくれています。
ぜひ、小学校の夏休み前に読んで欲しい必読書です。