『教室二○五号』を読み聞かせ終わってから、ひっょとしたら今の息子にとっては等身大の小学生の読物の方がいいのかもしれないと思って読み聞かせ始めたのがこの本です。
今時の子どもたちが抱える問題、いじめ、不登校、学級崩壊などの問題が描かれています。
この一巻目の最後の方は読み聞かせしながら涙ぐみそうになってしまいました。
この作品は、今を生きる子どもたちへの後藤竜二さんからのエールなんだろうなあと思いました。
無視されている中で、同級生から笑顔を向けてもらえたから一日生きのびてこれたというミキ。いじめの中心人物・ユーカの発言。
それぞれの立場からの気持ちが丁寧に描かれており、どの子もバリヤーを張って自分の気持ちを隠して生きているんだなあと思うと、一人ひとりがいとおしくなりました。
パニック学級と呼ばれるクラスの担任になった若い先生が、子どもたちが変化していく教室の暖かい雰囲気を作ろうとしているところにほっとする思いがしました。
正直なところ、この本は読み聞かせをする本ではなく、一人で読む本だろうと思いますが、親の方もこんな本があるということを知っておいていい本だろうと思いました。
続きが気になって、四巻目まで借りてきてしまいました。今後どう子どもたちが変化・成長していくのか楽しみです。