藤城さんの影絵の本に以前から関心がありました。
絵本ナビでこのサイン本を販売されたのをきっかけに、ちょっと高かったけど奮発して買いました。
でも、買って大正解でした。
おしみなくカラーの影絵がたくさんで、美しいです。
私はアンデルセンのお話には詳しくありませんが、アンデルセンのお話の世界観って素敵だなと思わせてくれる本でした。
穏やかな場面も、荒れ狂う海のシーンも、それぞれの表現が素晴らしいです。
影絵がどのように制作されていくのかよく分かりませんが、制作過程までも気になりました。
そして、アンデルセンのこのお話がまた感慨深かったです。
決してハッピーエンドではなく、だからといって救いようのないラストではなく、運命のめぐりあわせをしみじみ感じる素敵なお話です。
偶然が重なって時を経て、かつてのお嬢さんの元へ姿を変えてびんはもどってゆくが、それをお互い知る由もない。
この本を読んでから、お話が心に深く住み着くような感覚です。
藤城さんはアンデルセンの中でもこのお話が一番好きだそうです。
改めて、アンデルセンのお話を読んでみようと思いました。