子どもが成長する過程の中で「自分でやる!」と言う時期が幾度かあります。
親から言わせてもらうと、
時間がかかるから
危ないから
うまく出来ないから
はたまた親の私が心配だから
理由は様々だけど、ついつい手を出してしまう。
このお話の魔法使いのお弟子さんも、まさにその時期。
魔法使いがやっていることをちゃーんと見てるから、そろそろ自分も出来そうだとこっそり試しちゃう。
結局失敗しちゃうんだけど
魔法使いが助けてくれておしまい。
本当にそれで文章はおしまい。
だから子どもは親の言うことを守りましょう
・・・なんて風に読んじゃうと、このお話は台無し・・・だと私は思っている。
最後の文字のないページにほうきが2本とみずがめが2つ描かれている。
大先生の魔法使いなら、元通り1個ずつに戻すはず。
決して魔法の失敗ではないはず!
絵を描かれた斎藤隆夫さんの間違いでも(笑)
だとしたら
これはメッセージじゃなかろうか。
このお話にはお弟子さんが叱られるシーンは出てこない。「だからまだダメっていったでしょ。」なんて言葉も一切出てこない。
繰り返しになるけれど、
お弟子さんが失敗して、魔法使いに助けを求めて、戻ってきた魔法使いが呪文を唱えて、この絵だけのページ。
全部を受け容れた魔法使いはお弟子さんを許したんじゃないだろうか?
いや、待てよ。そもそも弟子を置いて出かけたのは、こうなることを予測してのことか?弟子を成長させるための粋な計らい?!
妄想が止まらない!(笑)
どっちにしても
この最後のページの2本のほうきは、魔法使いの許し(愛情)だと私には感じられるのです。
だからこそ、裏表紙でお弟子さんが水をくみにいくシーンにつながるんじゃないのかな。
私には、偉大なる憧れの大先生へつながる道に見えちゃうのです。
深読みしすぎ?!(笑)