とおり向かいに住んでいるジョゼフのおじいちゃんは
仕立て屋さんです。
ジョセフが生まれたときには手作りの毛布をプレゼントします。
すくすくと育って行くジョセフは、この毛布がお気に入り。
もう、大きくなってボロボロになっても。
お母さんは「こんなきたないものを」って捨てますが、
こっそりゴミ箱から拾って、通り向かいのおじいちゃんのところへ。
おじいちゃんに、「なんとかして」ってお願いにいきます。
おじいちゃんは頭をポリポリかいて、ひげをなでます。
そして、いきなりチョキチョキとハサミで切ってそれを
「なんとか」してくれます。
毛布は素敵な上着に。
でも、その後素敵な上着はつんつるてんになってしまい、
また「ゴミ箱」行きになりますが、おじいちゃんの手によって
素敵なネクタイに。
ここまでは、あぁ、おじいちゃん素敵。
ジョセフも「お気に入りを大切にする子」って思いました。
でもね、ネクタイからちょ〜っと事情が変わってきます。
大切なネクタイを朝も夜もしめているのはいいのですが、
食事の時は「ナフキン」になって・・・シミだらけに。
何週間か後には鼻が曲がりそうなぐらい臭くなってしまいます。
その臭いネクタイを・・・おじいちゃんはハンカチにしてくれます。
ハンカチは・・・穴だらけのベトベトの状態でポケットから発見され
またもや捨てられます。
そして、ハンカチはボタンになってジョセフのズボンに
つけられるのです。
う〜ん、「モノを大事にする子」と「孫の気持ちを汲んで別のものに
変身させてくれる優しいじいちゃん」という感じではなくなって
きてしまいました。
好きで好きでたまらないから、ほんの一時でも洗濯したりするのが
イヤだ。肌身離さずって気持ちは分るんだけど・・・。
大事なネクタイで口を拭いたりはねぇ。
お気に入りのタオルがないと号泣する子の話をきいたことあるけど、
本当に大事なら、ちゃんと洗濯して欲しかったな〜。
いいお話なんだけど・・・、出来れば洗って欲しい(^^;)