田中清代さんのサイン入りということで、全く知らない宮沢賢治の話でしたが、購入した私の感想です。
まず、火山弾が何か?なんであんな形なのか?というところからでしたが、話を読んでいくうちに自然に分かってきます。
他の石や植物などにどんなにからかわれても、素知らぬ顔で穏やかに切り返していくベコ石(火山弾)に徐々に感情移入しながら読んでいきました。そんなベコ石はとても賢く見えます。
最後は、ベコ石にとって一番ベストなのかどうかはそれぞれが考えるところだと思います。(トイストーリー2のようなテーマです)
でも、人間側から考えたら最高の扱いなんではないでしょうか?
そういう意味で
「火山弾、よかったねえ。」
と、うちの子供たちは安心して喜んでいました。
小学生の低学年には文章が長めで、少々言い回しが難しいのですが、読み聞かせてあげれば絵に助けられてなんとか1年生も理解できるくらいです。
そして何より、田中さんの絵がいいです。
表紙のインパクトもさることながら、どのページも印象に残ります。
ベコ石の上に生えた苔がとてもにくたらしく見えたほどです。
ミキハウスの宮沢賢治絵本のシリーズはあの有名な「注文の多い料理店」も以前買いましたが、これもすごく良かったです。
内容に絵がマッチしすぎて子供が怖がって読ませてくれませんが・・・。
このシリーズはこれから子供が大きくなるのに合わせて読んでいこうと思います。また、おすすめでもあります。
私は文学に全く心得がありませんが、宮沢賢治のお話を好きになりそうです。