パトリシアが楽しみに出かける特別の場所は図書館でした。
何が特別なのか、何が彼女をうきうきさせるのかは後書きを読まないと判らないかもしれません。
なにしろ、私にとって図書館はあたりまえの場所なのですから。
それにしても、この話を通して1950年代の黒人の置かれていた状況を理解するには多少勉強しなければなりません。
差別という言葉の方が今の私たちにとって特別なのですから。
パトリシアは図書館にたどり着くまでに、様々な人種差別の壁にぶつかります。
それだけに、公共図書館が先んじて全ての人に平等であったということは自分にとって素晴らしいことです。
人を選別するようでは、「公共」ではないのですから。
多少、学習絵本のきらいがないわけではありませんが、対岸の火事のような扱いで読んではいけないなと思いました。
日本にだって差別はあったのですから。
図書館、本の果たす役割の視点から子どもに説明するのも良いかもと思いました。