し〜んとしている待合室。
待っているのは怪我をしたおもちゃたち。
小さな電灯しかないその部屋はうす暗くて、みんなちょっぴり
不安そう…
ひとり出てきては、ひとり入っていく。
だんだんおもちゃたちは減っていってとうとう最後に「ぼく」ひとり。
夕方の病院で誰もが一度は体験したことのある心細さ。
シンプルな風景の中でその雰囲気がとてもとてもよく表されています。
小さなお子さんは読み進むにつれ、「ぼく」に感情移入して
一緒にドキドキしてしちゃうでしょうね。
ちょっとミステリアスで、怖いもの見たさが頭をもたげます。
ドアの向こうはどうなっているの?
でも、待っている場所が暗ければ暗いほど、その先の治療室の光の
温かさが増して見えます。
みんなのように元気にしてもらって帰ろうね。