小学校低学年の女子が、仲良くなるお話。
1998年刊行。
小学校の低学年くらいの女子の話なのだけど、どの場面も、自分が小学校の時に同じような体験をしたことを思い出させる。
遊具の取り合いや、学校の帰り道、いつの間にか仲良くなっていた子、クラスで飼っていたメダカの水槽。
おもらしする子もいて、子どもは容赦なくはやし立てていじめていた。子どもの世界は残酷だから、どこかで弱みを見せると、いつまでもしつこくネタにされていじめられる。
そんな生々しい子どもの本音をしっかり描いた秀逸な絵本だと思う。最後の方で、しっかり友情が芽生えていい終わり方をしているのが心に残った。最初は、自分の事しか考えていない未熟な子どもが、すこしずついろんな経験をして、相手のことを考えられるようになっていく様子が頼もしい。
この二人がその後、どんな成長をしていくのか、楽しみだ。