出産祝いにこちらの本をいただきました。
その頃から映画化の話もあって有名だったので、ワクワクしながらまずは母親の私が一人で読んでみて…。
実は、最初の感想は「うーん、おもったほどでもない」でした。
確かに、絵は素晴らしいけど、ストーリーに深みがないというか、私自身が好きだった日本の作家の昔の絵本と比べると、特に感動できるような要素もない気がして。ラストもあっさりしてるし、母親は出てこないし、いたずらをしたマックスは反省してる風もないし…。
それで、特にすすんで読み聞かせることもないまま息子は2歳になって。ふと、こちらを読み聞かせてみました。
すると、最初に読んだ時とは違う何とも言えないワクワク感があったのです。
男の子を育てているせいでしょうか。マックスに子どもの、子どもらしすぎる自己中心性を見たような。叱られたって気にしない。空想の世界にどんどん冒険して出かけて、ケロッと帰ってきちゃうマックス。くじけるシーンもなければ、弱音を吐くこともありません。ただひたすら空想の世界を楽しんでる。
よく考えたら、絵本は別に何かを言い聞かせなければならないものではなく、純粋にその世界を楽しむものだった気がしました。
少ない文章は、美しく夢のある絵の邪魔をせず、その世界を充分体感させてくれます。
言葉が少ない分、読み手はそこに色んな意味や気持ちを投影できるのかもしれません。
2歳になったばかりの怖がりの息子は、興味もあるものの、怪獣達の姿にちょっとおびえ、中々自分から読んでと持ってはこないのですが、時々「読む?お母さんいたら大丈夫でしょ?」と水を向けると、読んでほしがります。そして二人でドキドキしながら怪獣達のいる世界を旅して帰ってきます。
息子に、いつまでもこの本にドキドキできる人であってほしいと、願います。