「私が本の中で表現したいと思っていることは、自分が信じるすばらしい何かを作り出すために黙々と働く人の美しさと尊さです。そして、本はだれか人が書いたということを知って以来、私は本を書く人になりたいと思っていました。」
M.B.ゴフスタイン
心を込めて仕事をすることの美しさ、尊さを教えてくれる絵本だった。どんな自己啓発本よりも、仕事に対する考え方を啓発された。そして、ゴールディーの考え方や言葉に、とても心あたたまった。
パン屋さんで、自分が作ったお人形を大切そうに持っている幼い少女に名乗らなかったゴールディー。四角く切った木っ端で作ったほうが楽なのに、それだと「生きてる」感じがしないから、森で枝を拾って人形を作るゴールディー。心を込めて丁寧に丁寧作ったお人形は、見る人を笑顔にして、どうしても買わないではいられなくなる。そしてそうやって心のある仕事をしていると、他の人の心がこもった仕事に気づく。
心を込めて仕事をするということ。心を込めて、自分や他人と向き合うということ。真摯に生きるということ。そのことの尊さを静かにそっと教えてくれる絵本に出会えてことが、とても幸せだなと思った。