旧暦11月23日、今でいう冬至の晩方の必ず雪が降る、という伝承のはなし。
貧しい身なりの旅人の坊様がある村へやってくるのです。
そして、親切に対応してくれた人には、不思議な錫杖(しゃくじょう)で施しをし、
ぞんざいな応対をした人には、罰を与えるのですね。
最後に訪れた貧しい家では、なけなしの大根(隣家から抜いてきてしまうのですが)でもてなされるのですね。
そこで、隣家から抜いてきたことがわからぬよう、足跡を雪で隠すというわけです。
この坊様は、弘法大師とか。
隣家から抜いてきてしまうというのが少し心苦しいですが、
これも民話の世界。
それを超える善行ということでしょうか。
有名な、雪ならではの伝承だけに、知っておきたいおはなしです。
北信濃、越後といった地域性を大切に、お国ことばを使ってあり、
耳で楽しんでほしい作品です。
幼稚園児以上くらいからでしょうか。