少し前、新聞のトピックス欄にこの「まっ黒なおべんとう」のお芝居をどこかの劇団でやるという話を読みました。
その時、初めてこのお話のあらすじを読んだのですが、小さい子供がいると、なかなかお芝居も思いきっていけないしと、思っていたところ、図書館で偶然絵本を発見!
早速、借りてきて読みました。
正直にいうと、ショッキングなストーリーなので、読み聞かせの時はお子さんの性格を考えてあげたからの方がよいかと思います。
これは実際にあった話です。
1945年8月6日、広島に原爆が落とされました。
その時、中学一年生だったしげるは、勉強も出来ずに毎日建物疎開(空襲でやられた家が焼け広がらないように、みんなで壊すこと)の仕事をしていました。
この日も、しげるはお母さんのお弁当をもって、建物疎開に出かけていったのですが、その弁当を食べることなく、原爆の巻き込まれて亡くなってしまいました。
しげるを探し歩いたお母さんが、やっと見つけた亡きがらの側には、朝とても楽しみに持って出た「お弁当箱」が黒こげになって落ちていたのです。
今でも、その「弁当箱」は、原爆資料館に展示されているそうです。
この話を読むと、原爆というものが、どんなに恐ろしく、悲しいものだったのかが、切に伝わってきます。
本当に悲しい絵本でした。