人形劇仕立てで効果音付きというなかなか個性的な絵本です。
変身の苦手なお化けブルブルが唯一変身できるのもがなんと「筆」。ここでまずずっこけるのですが、おばけの劣等生であったブルブルが素直なお化けと組んで社会的成功を収めます。でも「人間っていそがしいね」といってお化けの国に帰ってしまいます。子どもよりもむしろ大人のほうがはっとさせられる絵本かもしれません。この「忙しい」というのは「楽しくない」という意味にもとれます。やっぱり人生楽しくないとだめなんですよね、はー。
効果音がとぼけていて楽しいです。
夜景の絵なんか、ささっと描いたようでありながらとても美しいです。さすが荒井良二さん。