このシリーズの中で娘が初めて出会ったのがこの作品でした。
通っていた幼稚園のおゆうぎ会で年長さんが動物たちのセリフを読みつつスライド上映したのです。
これをきっかけにこのシリーズを読んでみようと、図書館から次々に借りてきました。
新作が出るたびに、お互いの気持ちが言葉にしなくても理解できるようになっていっているオオカミとキツネ。
時が流れ二匹の友情はますます深まっていますね。
読んでやりながら娘の表情をみると、年賀状書きのシーンでは「あけたらしめましょう」に大笑い。けれど、キツネがヘビへの年賀状が書けなかったりするなど、自分が予想していたのとちがう反応をヘビやキツネがしめすと、目を見開いたり、表情がこわばったりしています。
冬眠から覚めたヤマネの「お…は…や…ね…。キ…チ…ノ…さん」には、面喰っていました。「まだ ねぼけています」と続きを読むと、「そうかぁ」とわかったようでまたまた大笑い。ラストシーンの ♪しっぽがぴこぴこ♪のうたには大喜びでした。
おやじ系ダジャレから「しののん しののん」と降る雪の描写まで、内田麟太郎さんが見せる様々な表現は子どもも大人も飽きさせませんね。
降矢ななさんの絵は 今回登場したヘビの心をうつしたあれこれのシーンが特に心に残りました。
娘のくるくる変わる表情を見るだけで、どれだけこの絵本が彼女の心をとらえ、キツネやヘビたちと同じ体験をしてくれたか…よくわかります。