1988年、刊行。
花火や雷などが光ってから、音が聞こえるまで時間差がある。
これは光と音が、進む速さが違うから。
このことを、運動会のかけっこに例えて、わかりやすく教えてくれる。
絵を見て、お話を読んでいると、理科や算数などの知識がなくても、全部よくわかってしまう。
作者の「わかりやすく大事なことを伝える表現力」と親切な心に感動する。
私は大人になってからも、科学や数学などを、楽しみながら理解したいと思っている変な人だけど、素人なので、「大人向けの本」を読んでもさっぱりわからない。
しかし、子ども向けの本なら、絵や楽しいお話で工夫して、理解できるように設計しているので、わかる。
子ども向けの本でも、高学年向けになってくると、難しい。
やっぱり、一番最初に触れるものを、わかりやすく、親しみが持てるように、苦手意識を植え付けないように配慮して作るというのは、大変な作業だとわかる。
尊い絵本だ。
理数系に苦手意識がある大人も、これを読んだら、すこし癒されると思う。物理や数学、理科のトラウマも解消されるかなぁ…期待しています。