ずっと機会があれば読もうと思っていた絵本でした。
読んで、とても言い表せないような、色んな思いが渦巻きました。
最初は、あまりに醜い怪物を恐れて逃げ出す動物たち、枯れる草木に
「そんな大げさな…」と思っていましたが、天候が変わり、岩が割れるとなれば、
ただごとではありません。想像を超えています。
同じように醜い「みにくいシュレック」のシュレックとは違い、この怪物、
とても繊細でナイーブ。
読んでいてものすごく切ないです。
たった一つの心の支えが石のうさぎなんて…。
その石のうさぎができてからの、怪物の嬉しそうで、幸せそうなこと!
余計に、何か1匹でも、動物が残っていてくれたら…
本当に心を通わせることのできる相手がいたら…
と思わずにはいられません。
緑が戻った洞窟周辺にやるせなさを感じて、でも怪物は幸せだったんだろうし、
と何とも言えない複雑な気持ちがするのです。