主人公は怪物。
絵で見ても十分醜い怪物ですが、「絵で描きようがないほど醜い」とわざわざ説明してある、それほど醜い怪物です。
もちろん友達はなく、木も花も枯れ果てて、周りにあるのは石ころばかり。
そんな怪物と石でできたうさぎの友情の物語です。
友情といっても、石のうさぎは何も反応しません。でもこの反応しない、つまり逃げない、嫌わない、壊れない、ということが、怪物にとってはそれまで望んでも得られないことだったのです。
正直言って、どういう評価をしていい絵本なのか分かりません。
娘が図書館で選んできて、たまたま読んだ絵本でしたが、娘は特に何の感想も言っていませんでした。まだ4歳ですから、この絵本はただの気味の悪い怪物のはなしとして受け取ったと思います。
成長した娘に、この絵本をもう一度読ませたいのかどうかも分かりません。
私自身、今の状態ではもう一度読みたいとは思いません。
でも環境や気持ちに変化が起こったら、この絵本が必要になるときがくるのかもしれません。
何とも言いようのない絵本でした。