ひと見開きに、左側はカラーでお話の世界、右にはモノクロで影の世界のお話が、同時に進行していきます。
左のお話の世界は、マッチ売りの少女が光も射さない曇天の雪の下マッチを売り歩いています。
安野先生の絵は、雪の世界の深い冷たさをリアルに表現されていて、少女の境遇に痛々しさを感じます。
右の影の世界は、また独特な世界で思わず見入ってしまう魅力があります。
左のお話の世界に、影の世界の見張り番さんが登場したところで、お話がクロスしていくのだと解ります。
影の国の見張り番さんなら、マッチ売りの少女を救えるのかも。
影の世界の無限の可能性に期待してしまいます。
もしも、影の世界があったなら、覗いてみたいなとも思いました。
高学年にお薦めのお話でした。