文章は長いのですが、優しい文体で、すらすらと読めます。三月三日におひなさまがほしい娘の気持ち、買ってやりたいけど、既製品ではなく心の籠もったものをおくりたいお母さんの気持ち。じんわりとみんなの気持ちが伝わってきました。最近では高価なものから安価で品質が低下したもの、さまざまな「もの」があふれています。物を買うのも簡単になりました。このように、ひとつのものを買うときに母の気持ち、娘の気持ちが入り組んで一緒に解決していく姿はみかけないかもしれないなとおもいました。すぐに物を買うのではなく、互いにどんなきもちでいるのか確認し合うことがたいせつです。古い本ですがなくならないでほしい。