おうちに赤ちゃんが来て、おねえちゃんになったなっちゃん。
今までお母さんにしてもらっていたことも、なかなかお願いできなくなりました。
だから、がんばって、自分でやります。
ボタンかけも、牛乳をいれるのも、ブランコをこぐのも。
お母さんがやってくれるようにはいかないけど、ちょっとだけできました。
でも、そのときお母さんは見てないんですよね。
健気にひとりでがんばるなっちゃんの姿に、子どものころの自分を重ねてしまい、せつなくて、涙が出ました。
大人の私ですらそうなので、リアルタイムの子どもたちはもっと胸に迫るものがあるようで、学校の図書室で、いつもはお友だちと一緒に読むことが多い子も、この本はひとりで静かに読んで、借りていました。
赤ちゃんがきて、お姉ちゃん・お兄ちゃんになって、すごくうれしい。でも、すごくさみしい。
子どものころって、その感情をうまくお母さんに伝えられなくて、じっとがまんしたり、攻撃的になったりします。
この本は、そんなお姉ちゃん・お兄ちゃんの代弁者です。
「ちょっとだけ」の成功体験を重ねて成長していくなっちゃんと、お母さんが大きな愛情でなっちゃんを包み込んでくれる最後の場面で、きっと、子どももお母さんも安心できるんじゃないかなぁと思いました。
第2子を出産した友人への出産祝いと一緒に、おねえちゃんデビューした上の子へエールを込めて贈りました。