魚たちが浜辺に上がって宴会を開く。
なんとも不思議なお話です。
タイやタコやたちが隠し芸を競いあうのも不思議な展開です。
話はそれだけだと言ってしまうとあじけないのですが、このお話に入り込んでしまわせるのは、「…やと。」で繰り返される佐貫言葉のぬくもり。
それから、魚たちが芸を賞賛し合う、「妙妙妙妙…」という不思議なはやし言葉。
以前にこのお話を読み聞かせで聞いて、とても気持ち良い芳醇感を味わったことがあります。
それを引き出したのは方言の特有なイントネーションと
、含み聞かせるようなしみじみ感をその人が見事に演じていたからでした。
あのレベルに憧れる、私の課題図書です。