息子を書道教室に迎えに行った帰り、息子に私の靴を隠されて「返して」と言ったら、息子が靴を私に向かって投げたのが、運悪くどぶに入って濡れてしまいました。息子はふざけていたのはわかるのですが、私は怒って家に帰りました。その時、夫が「そういうときはこの本を読めばいいんじゃない」と私に差し出したのが、この本です。
元々、市民センターで私が見つけた本で、子どもの気持ちを代弁していると気になって借りてきた本でした。息子に読んだら内容にすごく共感したようで、熱心に見入っていました。
子どもの頃の記憶や気持ちを忘れない人が作家になるといいます。作者もこの絵本に描かれているような気持ちを持ったまま大人になったのでしょうか?些細なことで大人から注意を受ける子どもの気持ちがよく描かれています。
この絵本を読んで思い出したのはサラ・ミッダの「おとなになること」でした。大人が読むとドキッとすることが書かれている点がこの絵本と共通します。
僕が大人になったらしたいことは、水たまりに足をつっこむことや大きなチョコレートをご飯の前に食べることだということには、つい笑ってしまいます。
私もかつて子どもだった頃には、子どもを理不尽なことで怒らないようにとか、大人にされた嫌なことは子どもにはしないでおこうと思ったものです。でも、親になるとその気持ちも一瞬の間吹っ飛んでしまうことも多々あります。大人にとっては考えさせられる内容かもしれません。