心に傷を負い、壁をつくってしまったプーミン。
心をまもる為の かたくて頑丈な『壁』は、
傷つけるものが入り込むのを防ぐのと同時に
素敵な温かい気持ちが入ってくるのも防いでしまう。
とはいえ、オープンすぎるのも、決して良いことではない。
ほんの少しの・・・、ポケットサイズくらいの『壁』を持ち歩くこと。
それは、自分を傷つけるものから心を守るための『壁』になる。
と、この本は語っています。
このシリーズを何冊か読んできて、感じたこと。
架空の世界、抽象的な表現・・・。
「わかりづらい」と感じる人も少なくないと思います。
私は、このシリーズに『考える機会』を与えてもらいました。
このお話たちが、何を伝えようとしているのか。
わが子が、この先壁にぶつかったときに何をしてあげられるのか・・・。
繰り返し、繰り返し、噛みしめました。
本当に心を閉ざしてしまってからでは、
お話が投げかけるメッセージは、届かないかもしれません。
普段から、こういった本を通じ、大人もこども自身も
自分やまわりの『心の声』を意識し、考えること。
そして対処の方法を心のどこかに留めておくことが、
このお話に出てきた小さな『壁』を持ち歩くこと、
すなわち、
自分を傷つけるものを跳ね返す力のひとつに
つながるのではないかな・・・と感じました。