「お父さんが牛になる話」なんて、きっとドタバタではちゃめちゃで、お笑いのお話なんだろうな、と思って読み始めました。
でも実際は、「お父さんが牛になること」は笑い事では済まなくて、匂いや、食事や、排泄物の処理まで、とても大変な日々です。
鬱陶しいくらいに思っていたお父さんが、ある日突然牛になり、そのお世話に追われながら、お父さんの新たな一面を知ったり、思い出を振り返ったり…
お笑いのお話を読むつもりだったのに、胸が苦しくなるような思いがしました。
お別れするシーンでは思わず涙が出たほどです。
お話は、お父さんは牛のまま終わりますが、ありのままを受け入れる家族の姿に感動しました。