いわゆるひと夏の物語パターン。男の子編。現代軸(異世界に紛れ込むファンタジー軸も多いので分けてみた)
夏休みを主にしたお話は大好物でよく読むが、比較対象がたくさんあるだけに辛口になってしまう。
お話は男の子らしくて一気に読んだが、薄っぺらく琴線に触れてこなかった。
人生は劇的ではない。
言いたいことはよくわかるし良いのだけど、もうひとひねりないと生きてこないんじゃないかなあ。
主人公の気持ちも丁寧に描いているが、使い古された舞台と夏休みの出来事に目新しさがなく、どうしてだろう深く潜っていけなかった。
『西の魔女が死んだ』に代表される、田舎の生活で子供本来の力が目ざめていく、みたいなことを描きたかったのだろうか。それにしてはためらいがなさすぎ、なんでも受け入れられる良い子になってしまっている。
こんな子がいたら、私なら本心がどこにあるのか要観察です。
おじいさんと押野がいいキャラクターで、時々笑いが漏れた。