タイトルが
ちいさなおはなしやさんと書かれていたので
お話を売る人だとは思っていましたが
その「お話」がなんと
お話の木になるお話の実なんです。
そのまま食べても苦い実ですが
鍋でコトコト煮ればおいしくなります。
なにやら呪文を唱えながら出来た実は
お話の実として売られます。
これを買った人たちはスプーンにひとさじ食べると
たちまち口の中でお話が広がります。
同じお話はないそうです。
頭の中ではなく口のなかで広がるお話、
なんだか不思議ですね。
大雨のせいでお話の木が流されてしまい
飼い猫と二人で途方に暮れます。
これからどうやって暮らしていけばいいのか、
終盤には新しい出会いもあり、
そして何よりなにもしない猫が
実はなんかしていた・・・というのが
面白かったなと思いました。