随分丁寧に作られた作品だなと思いました。
作者の向田智也さんは、NPO法人鎌倉広町の森市民協議会で、田んぼや畑、森での作業を通じて里地里山を復元する活動をされている方だと知り納得です。
息子の通っていた小学校では、5年生の時にバケツ稲を育てる授業がありました。
この作品を読んで、各教室に1冊あったら、素晴らしい副教材になると思いました。
お米がどのようにして育つかは、知ることができても、実際の農作業の内容、時期、田んぼとそのまわりに棲む生き物たちの様子は、やはり田んぼとともに生活している方にしかわからないと思います。
定点観察による農事歴ばかりではなく、巻末のたくさんのおまけも読みごたえがあり、この作品を通して知ることができることがたくさんあります。
また、子供たちが今後、自然に向き合う姿勢が変わってくるような、命の大きなつながりを見つめなおせます。