ケチな源吉じいさんのカキを狙って、源吉じいさんの孫に化けたキツネの物語。
源吉じいさんの寂しさに付け込んで、家に入り込みごちそうにありつきました。
だけど、源吉じいさんが息子のように心を開いてくれたことに、キツネは心を痛め、畑仕事の手伝いをしたり、自分のシッポを襟巻にして贈ったり…。
『ごんぎつね』につながるキツネの人情味に胸がジーンとしました。
それに比べ、人をだますオレオレ詐欺の犯人たち。
このような情感のある作品を子どもたちに薦めたいと思います。
作者の成宮真純さんは阪神大震災で亡くなったと知って、一段と感慨深く思いました。