カバーにある著者紹介を読んで、思わず涙が出そうになりました。
絵本の中で語っているのは、あの大津波で亡くなった自分の息子さん。
亡くなる直前に会っていながら、その後の行動が生死を分けました。
浅沼さんのの無念はいかほどのものでしょうか。
悲しみを乗り越えるためにこの絵本はあるのでしょうか?
死んだものの願いとしてのハナミズキの道は、とてもシンボリックです。
息子さんがまだ少年だった頃の思い出を語りながら、浅沼さんが自分に 言い聞かせるように、同じ悲しみが繰り返されぬように、祈りを込めて語ったお話です。
黒井健さんが見事に語りを絵に写し変えています。