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ディズニープリンセス じぶんもまわりもしあわせにする おやくそくブック

ディズニープリンセス じぶんもまわりもしあわせにする おやくそくブック(Gakken)

SNSで話題!すてきな大人になるために大切にしたい「おやくそく」を紹介する絵本。

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夏の雨

パパ・60代・埼玉県

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夏の雨さんの声

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自信を持っておすすめしたい お蚕さまとあった秩父の暮らし  投稿日:2023/01/08
ぼくとお山と羊のセーター
ぼくとお山と羊のセーター 作: 飯野 和好
出版社: 偕成社
『ねぎぼうずのあさたろう』シリーズなど愛読者も多い人気絵本作家飯野知好さんは、
 1947年に秩父郡の山間のあったわずか3軒の集落に生まれました。
 その村で暮らした子ども時代のことを絵本にしたのが、
 『ぼくとお山と羊のセーター』です。
 自伝絵本といったら、ぴったりします。
 自然豊かな秩父の四季と飼っていた羊や鶏の世話などが
 文章でいえば「飯野節」といえる独特な絵のタッチで描かれています。
 その中に、養蚕の話が出てきます。
 「夏は家の中でいっぱいのお蚕さまを育てます。(中略)
 家の中じゅう 桑の葉のにおいとお蚕さまのにおいでツーンとします」
 きっと昭和30年代の秩父では
 こんな風景があちらこちらにあったのでしょう。

 金子兜太もまた飯野さんと同じ、秩父を故郷という俳人です。
 その兜太は「朝日煙る手中の蚕妻に示す」という句を詠んでいます。
 お蚕さまとともにあった秩父の風景をここにも見つけました。
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自信を持っておすすめしたい はたけと共に生きる  投稿日:2022/12/26
はたけの絵本
はたけの絵本 作: いわむら かずお
出版社: 創元社
絵本作家いわむらかずおさんの代表作は、野ネズミの家族を描いた『14ひき』のシリーズ。
 その絵本でもねずみ家族が自然と共存して生きる姿が描かれています。
 そんないわむらさんが1998年に栃木県の山村に開いたのが、「いわむらかずお絵本の丘美術館」で、この『はたけの絵本』の表紙見返しに、その全貌が載っています。
 見て驚くのは、その広大な土地にたくさんの畑があること。
 おそらく、この『はたけの絵本』はそんな畑の四季折々の風景を描きとめたものなのでしょう。
 畑から野菜だけでなく、絵本まで育ち、できました。

 絵本は1月から12月までの毎月の様子が描かれています。
 1月は雪に埋もれただいこんとのうさぎ。2月は農場の納屋の中のあずきとてんとう虫。3月は土の中のじゃがいもともぐら、といったふうに、畑の野菜だけではなく、共に暮らす生き物たちの姿も描かれています。
 私が一番好きなのは、7月の「きゅうりとかまきり」。
 まだこどものきゅうりがふたつ、そこにのったかまきりが二匹描かれたページと、採り頃になったきゅうりとそれにつかまっているようなかまきりを隣のページで描いたもの。
 そうです、きゅうりの成長は早いですもの。

 この絵本は各月の文のおしまいにQRコードがついていて、それを読み取って開くと、朗読を視聴できるようになっています。
 まさに大収穫の絵本です。
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自信を持っておすすめしたい 小さな銀の鈴  投稿日:2022/12/25
急行「北極号」
急行「北極号」 作・絵: クリス・ヴァン・オールズバーグ
訳: 村上 春樹

出版社: あすなろ書房
村上春樹さんにはたくさんの翻訳本もあります。そのなかにはクリスマス関連の本も数多くあって、この絵本もそのひとつです。
 原作はアメリカで1986年に出版されたもので、原作者であるオールズバークの絵本はこの本のほかにも村上春樹さんの訳で読むことができます。

 物語はクリスマス・イブの真夜中。一人の少年がサンタのやってくるのを待っています。友達はサンタなんていないって言いますが、彼はそんなことはないと思っています。
 そんな少年の前に現れたのが、急行「北極号」です。なんと堂々とした車両でしょう。彼は急行「北極号」に乗って、遠くサンタに逢いにでかけます。もちろん、少年はサンタと出逢うことができます。だって、彼はサンタがいることを信じていたのですから。
 それどころか、サンタから特別に贈り物を、それはトナカイのソリについている小さな銀の鈴でしたが、もらいます。でも、この鈴の音はお父さんにもお母さんにも聞こえません。サンタクロースを信じている人にしか聞こえない鈴なのです。

 教訓めいているかもしれません。子供じみているかもしれません。それでも、オールズバークの絵はそのことを詩的に描くことで、温かなクリスマス絵本に仕立てあげました。こんな絵本を贈り物にもらえたらどんなにうれしいでしょう。
 信じるということ。それはクリスマスだけにかぎらず、日常のさまざまな場面で大切なことです。ところが、その大切さを私たちは忘れがちです。子供だった頃にサンタクロースの存在を信じたように、おとなになってもそれを思い出すこと。
 絵本は子供だけのものではありません。村上春樹さんという人気作家の手を借りて、たくさんのおとなたちに読まれることも悪いことではないでしょう。

 あなたには、まだ少年の銀の鈴の音が聞こえますか。
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自信を持っておすすめしたい 冬至にはあずきがゆ  投稿日:2022/12/22
あずきがゆばあさんととら
あずきがゆばあさんととら 作: パク・ユンギュ
絵: ペク・ヒナ
訳: かみや にじ

出版社: 偕成社
日本では冬至の日カボチャを食べたりしますが、
 韓国では「あずきがゆ」を食べる習慣があります。
 この『あずきがゆばあさんととら』という
 韓国の昔話の絵本の巻末に
 訳者のかみやにじさんの「あとがき」があって、
 そこに「あずきがゆ」というのは
 甘くない「ぜんざい」と書かれています。
 甘くないどころか、塩を少し加えるとか。
 国によって風習は違いますが、
 寒いこの季節、体を温めるにはいい料理なのかもしれません。

 この絵本の物語は、
 韓国では小学2年生の国語の教科書に載るほど
 有名な昔話だということです。
 あずきがゆをとっても上手くつくるおばあさんが
 大きなトラに出くわして食べられそうになってしまいます。
 おばあさんは冬至の日までなんとかトラに食べられないようにしますが、
 とうとうその日がやってきてしまいます。
 泣いているおばあさんのところへ
 まずやってきたのが栗。
 おいしいあずきがゆと交換に、おばあさんをたすけるといいます。
 その次にやってきたのは、すっぽん。
 そこから次から次へと、おばあさんの援軍が集まります。
 そこにやってきたトラ。
 さあ、どうなるのでしょうか。

 この絵本の絵を担当しているのは、
 自称「人形いたずら作家」として人気のペク・ヒナさん。
 彼女の楽しい絵を見ているだけで、暖まります。
 すっぽんのあとに出てくる、うんちの絵には笑ってしまいました。
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自信を持っておすすめしたい この絵本にはリボンをかけて贈りたい  投稿日:2022/12/18
ふたごパンダのこころコロコロ
ふたごパンダのこころコロコロ 作: 西島 三重子
絵: はせがわ ゆうじ

出版社: 中央公論新社
絵本を選ぶ際、まずは自分のお気に入りの絵本作家さんのものを手にします。
 例えば、あべ弘士さんとか長谷川義史さんとか。
 絵本のガイド本からも選ぶことがあります。
 そういう時は、柳田邦男さんや落合恵子さんが書かれた本からになります。
 書店でいえば、やはり児童書専門店のクレヨンハウス。
 そこでは、手にして、開いて、気になった絵本を読んでみたくなります。
 それでは、この『ふたごパンダのこころコロコロ』の場合はどうだったか。
 文を書いた西島三重子さんの名前が目にとまったのです。

 西島三重子さん? えっ、あの西島三重子さん?
 私にとっての西島三重子さんといえば、
 学生時代に耳にし、よく歌ったあの名曲「池上線」を歌っていたシンガーソングライターの、
 西島三重子さんなのです。
 調べると、「池上線」は1976年にリリースされています。
 私が21歳の時です。
 池上線自体に思い出があるわけではありませんでしたが、
 男女の切なく甘いラブソングに、はまってしまったのです。
 若い時に聞いたそんな歌はいつまでも心に残ります。

 西島三重子さんが絵本作家になっていたなんて。
 そこで思わず手にしたこの絵本は、はせがわゆうじさんの絵もかわいく、
 きっと誰かに伝えたい、心温まるメッセージ絵本になっています。
 「話す言葉をさがしながら/すきま風にふるえて」いた女性は、
 「くよくよしながら/きょうを おもうより/わくわくするような/あしたを かんがえよう
  //あした げんきに なあれ」と
 そんな強い人になっていました。
 赤いリボンをかけて、贈りたくなるような素敵な絵本でした。
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自信を持っておすすめしたい 持続可能な世界を目指して知っておきたいこと  投稿日:2022/12/11
のりもの よみきかせ絵本 ごみしゅうしゅうしゃ
のりもの よみきかせ絵本 ごみしゅうしゅうしゃ 作: 講談社 STUDIO SEASIDE
編集: STUDIO SEASIDE 講談社

出版社: 講談社
朝、街中に立って、走る車を見ていると
 必ず見かける特別な形をした車があります。
 うしろの荷台のところが表から見えないようになっていて
 最後尾に口がついています。
 それが、ごみ収集車。
 後ろの口からゴミをいれて集めるようになっています。
 のりもの好きの子どもたち向けに編まれた絵本に
 このごみ収集車が登場しました。
 題して『ごみしゅうしゅうしゃ』。

 よく見かける車ですが、
 それがどのような使われ方をしているのか、
 子どもたちにわかりやすいようにしています。
 絵本にも書いてあ朝、街中に立って、走る車を見ていると
 必ず見かける特別な形をした車があります。
 うしろの荷台のところが表から見えないようになっていて
 最後尾に口がついています。
 それが、ごみ収集車。
 後ろの口からゴミをいれて集めるようになっています。
 のりもの好きの子どもたち向けに編まれた絵本に
 このごみ収集車が登場しました。
 題して『ごみしゅうしゅうしゃ』。
りましたが、
 この車には45リットル入りのごみ袋が1回約90個
 積み込むことができるそうです。
 いっぱいになった車は、
 清掃工場に運ばれます。
 集めたごみを下ろして、また次の回収場所へ。
 ごみ収集車とそこで働く人たちの活躍で
 私たちの生活は清潔さが維持できているのです。

 もう少し車の内部の仕組みを知りたかったと思いますが、
 絵本でごみ収集車の活動を知ることで
 社会的な視点が生まれていくはずです。
 持続可能な新しい世界に生きる子どもたちにとって
 とても重要なことだと思います。
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自信を持っておすすめしたい 犬の姿をかりたもの  投稿日:2022/11/27
いぬ
いぬ 作: ショーン・タン
訳: 岸本 佐知子

出版社: 河出書房新社
オーストラリア出身の絵本作家ショーン・タンのことは、
 2006年に発表された『アライバル』(日本では2011年に出版)で
 その名前を記憶している人も多いだろう。
 この本は、文字がなく、絵だけで物語を紡いでいく、
 とても斬新なものだった。
 この作品でショーン・タンは一躍有名になり、
 その後も多くの作品が出版されている。
 今は絵だけの作品ではなく、
 ちゃんと文もはいっているが、
 それでも多くを語るのはやはり絵といっていい。

 2022年7月に刊行された『いぬ』には
 多くの言葉が綴られている。
 それはタイトルに示す通り、
 人間の歴史とともに常に歩んできた犬という動物への
 愛情にあふれたものだ。
 「あとがき」の冒頭に、
 「犬と人間の関係は、ほかのどんなものとも似ていない。」と書いた
 それがショーン・タンの、
 犬への素直な思いなのだろう。

 けれど、人間と犬の間には
 大きな道があることもあったし、
 河が流れていることもあった。
 戦場で燃える鉄路が横たわっていることもあったし、
 雪で閉ざされることもあったし。
 ショーン・タンは、
 その時々の人間の姿を変えるように、
 犬の種もまた変えている。
 そして、最後、
 人間は犬とふたたび抱き合える時を持つ。

 この本に描かれているのは犬だが、
 それはもしかしたら、
 愛する人かもしれないし、家族に見えないこともない。
 あるいは、見知らぬ世界の人たちともいえる。
 そういう多様さを感じられることこそが、
 ショーン・タンの魅力といっていい。
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自信を持っておすすめしたい 読むなら、今!  投稿日:2022/11/20
いちご
いちご 作: 荒井 真紀
出版社: 小学館
いちごの絵本の紹介です。
 タイトルは、ずばり『いちご』。
 荒井真紀さんの作で、絵も荒井さんが描いています。
 でも、何故この時期いちごの絵本なの?
 いちごは春ですよね、どうみても。
 そうなんですが、この絵本では、いちごを育てていく過程が描かれています。

 いちごは苗で植えます。
 家庭菜園でも人気で、私が利用している菜園でも
 いちごを栽培するお家が結構あります。
 ちなみに、私は今年いちごではなくそら豆を栽培していますが。
 この絵本にも書いていますが、
 いちごの苗は秋に植えます。
 つまり、いちごは冬越し野菜の代表です。

 ところで、いちごは甘くておいしくて
 果物みたいですが
 野菜の仲間です。
 しかも、いちごはバラ科です。
 あの赤い色がきれいなのもの、うなづけます。

 荒井さんは苗の植え付けから、
 いちごの苗が冬どのようにして越すのか、
 そして花が咲いて、
 その花はどんなふうにできているのかを
 細かい絵でわかりやすく描いています。
 この花の様子が、
 実はいちごのあのぶつぶつの正体のヒントになるので、
 しっかりと読むといいでしょう。

 もちろん、絵本のおしまいは
 赤くかわいいいちごと
 いちごでできたおいしいお菓子のご紹介。

 いちごを描いたこの絵本、
 読むなら春でなく、秋から冬ですよ、絶対。
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自信を持っておすすめしたい かさこそはおちばの歌かも  投稿日:2022/11/13
おちばのほん
おちばのほん 著・絵: いわさ ゆうこ
出版社: 文一総合出版
 「落葉」は冬の季語です。
 『歳時記』にも、「天気のよい日の芳ばしいような匂い、
 散り重なったものを踏む音など、俳句にとどまらず詩情を誘う」とあります。

    待人の足音遠き落葉かな      与謝 蕪村

 そして、それはおとなだけでなく
 子どももまた同じではないでしょうか。
 いわさゆうこの『おちばのほん』は、
 子どもたちの落葉の興味を満たす格好の一冊です。
 この季節、街のいたるところにさまざまな落葉があふれています。
 かえで、もみじ、いちょう、さるすべり、けやき、さくら…
 子どもたちが拾ってきた落葉を見て、
 それが何の落葉かこの絵本で観察ができます。
 図鑑のような絵本なんです。
 なにしろこの絵本に載っている落葉は120種類以上なのですから。
 そして、気がつくかもしれません、
 あそこにあるのはけやきの木なんだって、
 あるいはさるすべりの葉は赤くなるんだって。

 いわささんの細密画のような絵は
 写真ではないやさしさを感じます。
 そして、ほら、聞こえてきますよ、
 かさこそ、かさこそ、おちばの音が。
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自信を持っておすすめしたい 追悼・松居直さん − 松居直さんからの最後のメッセージ  投稿日:2022/11/08
私のことば体験
私のことば体験 著: 松居 直
絵: 安野 光雅

出版社: 福音館書店
もしその人がいなければ、ある世界の様相が随分ちがっただろうと思うことがあります。
 松居直(まついただし)さんは間違いなくそんな一人です。
 もし松井さんがいなければ、戦後の児童文学、特に絵本の世界はまるでちがったのではないでしょうか。
 『ぐりとぐら』や『だるまちゃんとてんぐちゃん』といった、今でも読み継がれる絵本にも出会えなかったかもしれません。

 この本はそんな松井さんが月刊誌「母の友」に2009年から2011年にかけて連載した自伝風エッセイです。
 のちに福音館書店を立ち上げ多くの絵本や児童書の出版に携わることになる松居さんの本との出会いは、寝る前に母が読んでくれた絵本だといいます。
 その時のことを松居さんは「日本語の最高のことばの世界を、幼児期に耳から聞いたということ。これがかけがえのないことだった」と書いています。

 それとよく似たことを松居さん自身が子を持って体験しています。
 まだ1歳になったばかりの子供が先日読んであげたばかりの絵本をまた読んでとねだったというのです。
 字が読めなくとも、絵と声で面白い世界を感じ取ったのでしょう。

 この本では幼少の時から大学、それからふとした出会いで金沢の小さな出版社に就職し、やがて福音館書店として子供の本の出版に携わっていく姿だけでなく、その後石井桃子さんやかこさとし(加古里子)さんなどの絵本作家との出会いと交流も綴られています。

 本の最後に、松居さんはこんな文章を綴っています。
 「子どもの本の出版というのは未来志向だと思うんです。どういう人間に育つように絵本を、あるいは本を、児童文学を、子どもたちに渡していくかということ。」
 この本は、もしかしたら松居直さんから私たちに渡されたバトンなのかもしれません。
参考になりました。 2人

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