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自信を持っておすすめしたい ほら、聞こえてくるよ、いのちの音が  投稿日:2022/11/06
橋の上で
橋の上で 文: 湯本 香樹実
絵: 酒井 駒子

出版社: 河出書房新社
湯本香樹実さんが文を書いて、酒井駒子さんが絵をつける。
 そんな二人がつくった名作絵本といえば、『くまとやまねこ』。
 海外でも高い評価を得た絵本をつくった二人が2022年9月、新しい絵本を出した。
 それが『橋の上で』。
 前作もそうだが、この作品も声高でなく、静かに生きる意味をみつめている。

 イジメや誤解で川に飛び込んでしまいたくなった少年が橋の上にいる。
 そこにやってきた、ひとりのおじさん。
 けっして身ぎれいでないおじさんだが、まるで少年の心の闇を見透かすように、こういう。
 「耳をぎゅうっとふさいでごらん。」
 そうしたら、自分だけの湖の水の音が聞こえてくるよ。

 「人は自分だけの湖を持っている」と、かつて自身もいいいじめにあって、居場所がないとまで思いつめた経験がるという、湯本さんは新聞のインタビューに応えている。
 その湖は生きる泉で、自分を静かにのぞきこむ時間があると、なんとか新しい朝を迎えられた。
 「そうやって、私も今日まで生きてきたんです」、湯本さんの言葉はなんて重いのだろう。
 新聞の記事には、「歩き出す勇気をくれるもの、それは自分の中にあるんだよ。そう伝えたい」と続いている。

 誰にだって、自身の闇が押し寄せてくる時があるものだ。
 若い時にあるし、熟年になってもある。
 そんな「橋の上」に立った時、この絵本が伝えようとしたことを思い出せたらいい。
 耳をぎゅうっとしたら聞こえてくるのは、自分のいのちの音だ。
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自信を持っておすすめしたい やさしい物語とやさしい絵  投稿日:2022/10/30
バスが来ましたよ
バスが来ましたよ 文: 由美村 嬉々
絵: 松本 春野

出版社: アリス館
病気で視力を失った男性は、それでも働くことを選び、白い杖を持って歩くことを練習し、
 バスの乗降もなんとかこなし、少し離れた職場へと向かう。
 それでもやはり不自由で、時にはバスに乗れないことも。
 そんなある日、「バスが来ましたよ」と、一人の少女に声を掛けられる。
 少女は男性が降りるバス停の近くの学校に通う小学生でした。
 こうして、二人の交流ははじまりました。
 しかし、やがて少女は学校を卒業していきます。
 と、その子の妹がお姉ちゃんのあとを継いでくれたのです。
 そうして何人もの子供たちが善意のバトンをつないでくれて、男性は定年まで働き続けました。

 これは由美村嬉々さんが書いた『バスが来ましたよ』という絵本のあらすじ。
 でも、これはひとつの事実をもとに書かれた絵本でもあります。
 視力を失った男性自身が「あたたかな小さい手のリレー」という作文で「小さな助け合いの物語賞」に応募し、
 受賞したものがベースになっています。
 小さな記事を読み、いい話だと感じることはよくあります。
 でも、そこから誘発されて、実際の舞台である和歌山まで足を運ぶ人は少ないでしょう。
 由美村さんのこの絵本は、そういった一歩歩き出したところから始まっているといえます。
 その一歩は、絵本の中の少女も同じだったでしょう。
 「バスが来ましたよ」という一言は、少女にとって勇気の一歩だったのです。

 絵を描いたのは、松本春野さん。
 祖母はいわさきちひろさん。
 絵のタッチは違いますが、やさしい色づかいに、あのいわさきちひろさんの絵を彷彿させます。
 「バスが来ましたよ」、少女のかわいい声が聞こえてきそうな絵です。
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自信を持っておすすめしたい 最初の刊行は1975年でした  投稿日:2022/10/23
それいけ!アンパンマン
それいけ!アンパンマン 作: やなせ たかし
出版社: フレーベル館
 やなせたかしさんが亡くなったのは、2013年10月13日で、
 もう9年の歳月が過ぎたことになります。
 やなせさんのことは「漫画家・絵本作家」というよりも、
 「アンパンマンの」という方がわかりやすいと思いますが、
 やはり「漫画家・絵本作家」の方がふさわしいように思います。
 そのわけは、1975年11月に刊行された『それいけ! アンパンマン』を読めばわかります。

 この頃の「アンパンマン」の絵のタッチはとても柔らかで、
 まるで幼い子どもの手の感触のようです。
 「アンパンマン」は1988年からテレビアニメ化されましたが、
 アニメ化でキャラクターを描く線がシャープになりました。
 そんなアニメのキャラクターがいけないということではありませんが、
 生まれてまもない頃の柔らかな個性を大事にしたいと思います。
 この頃の絵のタッチは、やなせさんの絵本の代表作『やさしいライオン』に
 似ています。
 この「アンパンマン」を読んだら、ぜひそちらの絵本にも手を伸ばしてみてください。
 きっと、やなせさんのやさしいこころが伝わってくるでしょう。

 ところで、今回そんな昔の「アンパンマン」の絵本を紹介したのは
 2022年9月に新装版として新しい絵本が出たからです。
 「ぼくも アンパンマンに まけずに おはなしを かきつづけるつもりです」
 なんていう、1975年当時のやなせさんの「あとがき」もそのまま載っています。
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自信を持っておすすめしたい ここほれ! わんわん!  投稿日:2022/10/16
ごろんずっしり さつまいも
ごろんずっしり さつまいも 作: いわさ ゆうこ
出版社: 童心社
いわさゆうこさんの「どーんとやさい」シリーズの最新刊は
 2022年8月に出たばかりの
 『ごろんずっしり さつまいも』。
 いつもながらいわささんの写実的な絵に
 つい手が(もしかしたら、口が?)出そうになります。
 そして、その成長の様子も丁寧に描かれています。
 子どもたちが時々芋ほりでさつまいもを収穫することはありますが、
 いわささんは「真夏のさつまいも畑をおおいつくす、緑の海原」に
 感動するそうです。
 なので、この絵本では一面葉っぱの絵もはいっています。

 それと、なかなか目にすることのない
 地中の成長の様子も絵にしてくれているので、
 興味がわきます。
 さらには、今ではたくさんの品種を目にするようになったさつまいもも
 紹介されています。
 最近人気の「あんのういも」、よく見かける「べにあずま」、などなど。
 その形状の違いもよくわかります。

 この絵本を読んでいたら、
 焼き芋が食べたくなること間違いなし。
 「焼き芋やさ〜ん!」と追いかけるのは、サザエさんだけではありません。
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自信を持っておすすめしたい 物語は前へ前へ進めること  投稿日:2022/10/02
あんまりすてきだったから
あんまりすてきだったから 作: くどうれいん
絵: みやざき ひろかず

出版社: ほるぷ出版
 絵本を書く人は、絵本作家と呼ばれますが、
 最近ではそうではない、異業種の人の参入が多くあります。
 そういう人たちの絵本は、文のみの提供で、
 絵は専門の人が描いていることがほとんどです。
 この『あんまりすてきだったから』は、
 『氷柱の声』で第165回芥川賞候補になったくどうれいんさんが
 文を書いています。
 くどうさんは作家ですが、俳人でも歌人でもあったりしますから、
 言葉に対しての感性がとても高いのだと思います。

 この絵本でも、絵本物語の途中とちゅうに、おもしろい言葉がはさまっています。
 例えば、テレビで見た歌手の歌声が「あんまりすてきだったから」、
 こんちゃんという女の子は歌手に手紙を書きます。
 ポストまで歩く女の子についた言葉が、
 「てってこてこ てってこてこ たててととっ!」です。
 意味があるような、ないような。
 そんな言葉が、物語の進行とともに、たくさん出てきます。
 物語は前へ前へ動いていくから、面白い。
 この絵本では、こんちゃんの手紙とともに、前に進みます。
 くどうさんは、そういう物語の面白さをよく心得ています。

 絵は、みやざきひろかずさんが描いています。
 絵のタッチから、あ、この人、『ワニくんのおおきなあし』を描いた人だと
 気がついた人は、
 かなり絵本通です。

 文のプロと絵のプロがあわさって、いい絵本ができました。
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自信を持っておすすめしたい 子供たちの自殺を考える絵本  投稿日:2022/09/25
ぼく
ぼく 作: 谷川 俊太郎
絵: 合田 里美

出版社: 岩崎書店
絵本が描く世界は、とても広い。
 メルヘンもあれば、コミックのような表現もある。
 怪談もあれば、神話の世界も、落語噺もある。
 赤ちゃんの視線で描かれることもあれば、老人問題だってある。
 そして、この絵本『ぼく』は、子どもたちの自殺を描いた作品だ。

 「ぼくは しんだ」という、一文から始まる。
 文を書いたのは、詩人の谷川俊太郎さん。
 「じぶんで しんだ/ひとりで しんだ」と、続く。
 男の子がひとりで夜空を見ている絵に、この文がついている。
 絵は合田里美さんが描いている。
 激しい絵ではない。むしろ、淡い色合いが男の子の感情のようで、切ない。

 この男の子「ぼく」にも、夢があったはずだけど、死を選んでしまう。
 絵本の巻末に「編集部より」という一文がついていて、そこにはこうある。
 「「ぼく」がなぜこのような選択をしてしまったのか。どうしたら、生きることができたのか。
 それを考えることが「ぼく」がどう生きたかを、そして、どう生きたかったかを考えることでもあります。」

 子どもたちの自殺の問題は難しい。
 まして、それを絵本で表現するのは難しい。
 絵本を読む前に、まず巻末の「編集部より」で制作者の意図を理解し、本文を読み、そしてもう一度巻末の文を読む。
 ひとりでなく、みんなと読んで、意見を交換する読み方もいいかもしれない。
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自信を持っておすすめしたい 素敵な絵本を読んだ日は、いい一日  投稿日:2022/09/18
いい一日ってなあに?
いい一日ってなあに? 作: ミーシャ・アーチャー
訳: 石津 ちひろ

出版社: BL出版
世界は同じではありません。
 国の大きさも違うし、肌の色、話す言葉も違います。
 年をとった人たちもいれば、生まれたばかりの赤ん坊もいます。
 男の人もいれば女の人もいます。そういう性にとらわれない人もいます。
 好みだって違います。
 犬を好きな人、猫が好きな人、小鳥が好きな人もいれば、とかげやへびが大好きだっていう人もいます。
 世界は、そんなふうにまったく違うなかで出来上がっているのです。

 アメリカのミーシャ・アーチャーさんという女性が書いた『いい一日ってなあに?』(原題は『Daniel’s Good Day』)を読んで、そんなことを思いました。
 近所の人たちの仲良しの小さな男の子ダニエル君は、おばあちゃんのおうちに向かう道すがら、みんなにこう声をかけて歩きます。
 「いい一日って、なあに?」
 屋根のペンキをぬっている人は、「はれわたった空」と答えます。
 凧あげをしている人は、「おだやかな風が吹いている日」といいました。
 お隣の老人夫婦は、「公園のこかげのベンチで休む時」と教えてくれます。
 訊く人みんな、どれひとつ同じ答えはありません。
 ダニエル君と一緒に街を歩くと、よくわかります。
 この世界は、みんな違ってもいいんだと。

 絵本のおしまい近く、おかあさんに「どんな一日だった?」と訊かれて、「すっごく いい一日だったよ!」と答えた時のダニエル君の、笑顔がとってもかわいかった。
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自信を持っておすすめしたい 地球はこんなにあたたかい  投稿日:2022/09/11
はだしであるく
はだしであるく 作: 村中 李衣
絵: 石川 えりこ

出版社: あすなろ書房
「はだし」という言葉で思いだすのは
 1964年の東京オリンピックのマラソンで金メダルをとった、
 エチオピアのアベベ選手。
 その前回大会のローマで「裸足のランナー」として有名になった。
 アベベをまねしたわけではないだろうが、
 昭和30年代の小学校では、
 運動会の徒競走になると、はだしで走る子が何人もいたものだ。

 さすがに今ではそういう子どもも見かけなくなったし、
 そもそも屋外ではだしになることも
 海水浴とか水遊びぐらいしかないのではないか。
 現代人は裸足で土を楽しむことを忘れてしまっている。

 村中李衣(りえ)さん文、石川えりこさん絵の
 絵本『はだしであるく』は、
 裸足で歩くことを忘れた私たちに
 裸足で歩くことの楽しさを思い出させてくれる。

 畑ですいかを盗み食いしていたカラスを追いかけているうちに
 はだしになった女の子。
 雨あがりの畑の土はぐにゃりとしている。
 はだしのまま、アスファルトの道へと追いかけて、
 ちがった地面の感じはおもしろい。
 公園の土や川のなかの感触、みなそれぞれちがう。
 やがて、女の子は風の気持ちになったようにもなる。
 大きく描かれた、女の子の顔の表情がいい。
 絵本の魅力を感じとれる瞬間といっていい。

 こんな絵本を読んだあとは、
 そっとはだしになって、地球にふれたい気分になる。
参考になりました。 1人

自信を持っておすすめしたい ペク・ヒナさんには珍しい手描き絵本  投稿日:2022/09/04
ピヤキのママ
ピヤキのママ 作: ペク・ヒナ
訳: 長谷川 義史

出版社: ブロンズ新社
絵本作家長谷川義史さんは、絵本だけでなく絵本の翻訳も多く手掛けています。
 しかも、長谷川さんの翻訳絵本は、大阪弁まるだしの翻訳になっていて、そんなことあらへんと思いながら、結構ハマります。
 ジョン・クラッセンさんの絵本のとぼけた味も、長谷川さんの大阪弁によく合います。
 韓国の絵本作家ペク・ヒナさんの、ちょっと驚くような展開も、長谷川さんならでは翻訳と相性抜群です。

 この『ピヤキのママ』は、2011年の韓国で出版されたペク・ヒナさんの絵本です。
 ペク・ヒナさんといえば、自称「人形いたずら作家」と呼んでいるように、人形のさまざまな表情の瞬間でとらえた奇抜な絵本作家として有名です。
 代表作に『あめだま』や『天女銭湯』などがあります。
 ただ、この『ピヤキのママ』はちょっと雰囲気がちがいます。
 この作品はちょんとした(もちろん、人形を使った絵本もちゃんとしていますよ)手書きの絵でできています。
 この絵本の作者紹介の中にも「本書は珍しく手描き作品。」と説明されています。

 でも、話の展開は、ペク・ヒナさんの世界。
 何しろ嫌われ者のふとっちょ猫「ニャンイ」がたまごを食べたら、ひよこになって生まれてきたという、とんでもないお話。
 そのひよこの名前は「ピヤキ」。
 いつの間にか「ニャンイ」は「ピヤキのママ」と呼ばれるようになる、いいお話なんです。
 なので、この作品の長谷川義史さんの訳は、とってもまじめ。
 それも、またいいんです。
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自信を持っておすすめしたい 世界でもっとも有名なうさぎの話  投稿日:2022/08/31
ピーターラビットのおはなし
ピーターラビットのおはなし 作: ビアトリクス・ポター
訳: 川上未映子

出版社: 早川書房
 野菜が大好きなうさぎの話をしましょう。
 しかも、このうさぎ、とっても有名なんです。
 このうさぎの絵のついた食器とかマグカップを持っている
 子どもたちもたくさんいるのではないかしら。

 このうさぎの名前は、ピーターラビット。
 イギリスの女性、ビアトリクス・ポターが生み出した
 世界的なスーパースターです。
 イギリスで最初の絵本が出版されたのが1902年、
 日本でも間もなく翻訳されたそうですが、
 なんといっても有名なのは
 石井桃子さんが1971年に翻訳したシリーズです。

 その絵本が2002年に
 最新のデジタル技術で生まれ変わりました。
 新しい版では初版当時収録されなかったものや
 今まで一度も使用されなかった6枚の絵も
 収められています。
 その日本語訳が2022年に刊行された
 川上未映子さん訳の『ピーターラビットのおはなし』。
 早川書房から出ていて、
 てのひらにのるほどの、かわいい絵本に仕上がっています。

 ピーターラビットって
 キャラクターはよく知られていますが、
 どんなお話なのか知らない人も多いと思います。
 野菜大好きでいたずらっこのピーターが
 マグレガーおじさんの畑で繰り広げる大冒険なのです。
 「レタスをなんまいか、それから、さやいんげんを食べ、
 はつかだいこんもなんぼんか。」
 人の畑でそんなに食べては、
 マグレガーおじさんも怒るはず。

 野菜が苦手な子どもたちも
 ピーターラビットみたいにたくさん野菜を
 食べてくださいね。
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