全937件中 171 〜 180件目 | 最初のページ 前の10件 16 17 18 19 20 ... 次の10件 最後のページ |
歴史の1場面が、映画のように展開される
|
投稿日:2022/08/21 |
豊臣秀吉がいた時代、長崎の港町で少年が祖父の遺志を継いで海の男として生きていく物語。当時の船乗りや船大工、港町、外国人との交流などが生き生きと描かれる。
2015年刊行。豊臣秀吉の朝鮮出兵直前と思われる時期に、長崎で様々な国の人と交流し、港町として活気づいていた様子が映画の一コマのようによくわかる。
当時の人のおかれた状況や、社会情勢、一人一人の生き様などを、人物の一人一人に見ることができる。背景に描かれている大勢の人にもいろんな人生があり、これからどうするのだろうという興味を抱かせる。
学校の歴史の授業では、単語だけを覚えるに過ぎなかったが、その単語の一つ一つが意味のある物語として、繋がっていくのを感じられる。
危険な仕事だが、それでも出かけていく人々の熱意とロマンを感じる。
巻末に十六世紀の航海図がある。昔の地名を知ると、ご先祖様のたどってきた道のりや思いが伝わってくる気がする。
豪華で壮大な気持ちになる絵本。
登場人物の志の高さにも感動。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
感動の名作(ノД`)・゜・。
|
投稿日:2022/08/19 |
2003年刊行。旅を続けるゾロリ一家は、森の中でお化けに拉致され、妖怪の弱小球団「リストラーズ」の助っ人メンバーとして試合に出ることになる話。
2021年05月の時点で第43刷。よく売れています!
どうして売れているのか、読めばわかります。ゾロリシリーズは1冊読むと、どんどん次が読みたくなるけれど、どこから読んでもお話が1冊で完結しているので便利。
※関連がある巻を、作者が自ら作中で宣伝してくれるので、読みたくなった人に大変便利な親切設計です。
スポ根まんが系の展開で、目の前に次々と困難が立ちはだかり、それをゾロリの知恵や仲間たちの機転と勇気で乗り越えていく。どんどん話が盛り上がってきてドキドキする上、ページ数が足りなくなるのではというハラハラ感もあって大興奮する一冊です。
巻末には試合後に出た新聞、巻頭には迷路(クリアできないと話が読めません)、裏表紙にはボードゲームと付録的な楽しみもしっかり入れ込んで、本のどの場所を見ても読者が楽しめるように工夫されている。
作者の愛情、サービス精神の偉大さを感謝して受け取りましょう。(迷路がなかなか難しかった)
こんな風に、大人になってから読んでも十分楽しい気分になれる。文字が大きいので、視力があやしくなってきた最近は、児童書の文字の大きさのありがたさに助けられています。
暗いニュースが多いなと、感じている人には、特におススメするお話です。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
書いてあることをやってみよう
|
投稿日:2022/08/18 |
2012年刊行。10月1日〜31日までの、日本の行事や自然現象、動植物、こどもの遊びなどを特集した学習絵本。季節の様子が生き生きと描かれている。
10月はお米の収穫や、いろんな木の実が実ったり、渡り鳥が移動したり、運動会(最近は春に行うところが多いが)や衣替え、お祭りなど盛りだくさんだ。
中でも印象に残ったのが、体育の日の紹介ページにあった「紙のぐるぐる体操」。細長い紙をハサミで切ると、いろいろな不思議な形になるという遊び。メビウスの輪(帯)とも言われる。実際に本を見ながら、細長い紙を用意し、書いてある通りにハサミで切ったら、本当に予想外の形になって、びっくりした。
頭の体操になった。
子どもの頃は、こういうワークや工作のページを見ても、実際にやってみることがほとんどなかった。大人になってからは、意外と興味深く楽しみながら実際にやってみることができているのが一番不思議。
やってみて、初めてわかる何か大切なものがあると思った。
かこさんの本は、綿密に調べて、正しくて質のいい情報を子どもたちに提供しようという熱意が伝わってきて、嬉しい。
そういう作品は、大人になってから読んでも、やっぱり嬉しい。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
意外と元気に育つ木でびっくり
|
投稿日:2022/08/17 |
2010年刊行。モモの種類や栽培方法を中心に、歴史や文化的なエピソード、利用法、病害虫などを紹介する学習絵本・実用書。
夏になると店先に並ぶモモ。高級果物で、触ったらいけないという緊張感ある雰囲気で、見切り品になるまでは「観賞用」だったモモが、一気に身近になった。
確かに売り物の実はとてもデリケートだけど、モモの木は至って元気で、どんどん大きく育ち、放っておくと巨大化するという。豆に手入れ(枝を切ったり)をして、花も実も余分なものはどんどん取り除き、最終的には一枝に1つか2つだけ残して、大事に育てるという。
圧倒的な「選ばれしモモ」が、強運で病害虫にも負けず、店先に並ぶのだ。農家の人の大変なご尽力と、モモ自身の運や生命力の強さなどが、ぎっしりと実に詰まっている。
魔除けとされた理由がわかったような気がした。
桃太郎の「先のとがったモモ」や、孫悟空の蟠桃(ひらべったいモモ)など、珍しいものも見られて大満足。
今年はしっかりと、心してモモをおいしくいただこうと思った。
情報量の多い実用書だが、実際に栽培しない人も読み物として楽しめる上、大変勉強になるシリーズ。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
ゾロリ、寿命か?
|
投稿日:2022/08/14 |
地獄の閻魔帳にゾロリが載っているのに、まだ本人が生きながらえている。閻魔大王は部下の悪魔に命令し、なんとしてでもゾロリを地獄に連れて来いと命じるが…
いよいよ寿命か?と読者をハラハラさせるが、毎度おなじみの機転が利いて、悪運も強く、悪魔の仕掛ける罠をことごとくすり抜けていく。仕掛ける悪魔が、ずいぶん間の抜けたタイプだったこともあり、最高に楽しい冒険に。
是非とも本書を読んで、どんな冒険をしたのか、見て欲しい。
それにしても「地獄」はいろいろあるもので、血の池地獄などの古典的なものから、「受験地獄」「おやじギャグ地獄」など最新のものまで。実にいろんな地獄が体験できる。
亡者に対する新入り向け説明会も充実していて、地獄のユニフォームや体験の仕方、クリアの仕方なども教えてくれる。
なんという親切設計。これでいつでも死ぬ準備ができたと喜ぶ読者もいるかも。
いろいろあって、次の巻に続く。
久しぶりにゾロリシリーズを読んだが、やっぱり楽しい。
この本は特に夏場に読む(お盆の時期なんか)と雰囲気が出て大変結構でございます。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
アフリカの野菜だったなんて
|
投稿日:2022/08/12 |
オクラの歴史や原産地、栽培方法、病害虫、利用法などを学べる学習絵本・実用書。2003年刊行。
田舎でよく食べていて、今もぬか漬けにしたり、あえ物にしたり身近な野菜だったので、アフリカからやってきた(らしい)という話はビックリ。しかも、普及したのは1960年ごろで意外と新しい。見た目もそうだが、不思議な野菜。
オクラは実際に栽培してみるとわかるが、すぐに巨大化するし、なかなか上手に作るのが難しい。欲を出して大きくしようとすると、すぐに筋張って固くなり、食べられなくなる。
産地直送の八百屋で巨大なオクラを見ると、「あれは食べられるのかどうか?」と思う。時々、筋張っているのが混じっているので油断がならない。
オクラのいろんな性質やエピソードが分かって楽しい絵本。
粘りを利用して紙漉きができたりするから、子どもの夏休みの宿題などにも面白いと思う。
(もちろん、大人がやっても楽しいと思う)
このシリーズは、いろんなことが面白くわかるので大好きだ。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
高級フルーツの理由がわかった
|
投稿日:2022/08/10 |
メロンの栽培方法を中心に、日本で食べられている種類、歴史、原産地や世界のメロン、病害虫、種取、食べ方などを紹介する学習絵本・実用書。
アミがかかっているメロンは高級品だけど、八百屋で時々数百円で買える安いメロンもある。アミはかかっていないけど、それなりにおいしい。まれに見かけるマクワウリ。意外と知らないメロンのあれこれが、これ一冊でよくわかった。
特に、どうして高級フルーツなのかが長年の疑問だった。
・もともと日本の気候には合わない植物なので、上手に作るのに手間暇かかり、栽培が難しい。
・いいメロンを成らすために、ひとつの木に1つだけ実を残す。
・日本にメロンがやってきた時に、まず皇室用に栽培が始まり、次に温室を所有できるお金持ちが趣味の一環として栽培を始めた→最初から高級フルーツ扱いだった
などなど。おもしろい情報がいっぱいあった。
また網がかかっていく様子や、いろんな条件が悪くて網がかからない様子も写真や絵で紹介されており、おもしろい。
残念ながらあまりおいしくできなかったメロンの上手な食べ方も紹介されていたので、八百屋さんで買ったメロンがいまいちだったら、やってみようと思う。
情報量が多く、読み応えがある実用書。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
防災月間、お祭り月間
|
投稿日:2022/08/06 |
9月の行事や季節の草花・生きもの、昔の子どもの遊びやなどを紹介する学習絵本。
意外と激しい9月。防災の日の由来になった関東大震災(9/1)、台風が多い月でもあり、それらから作物や人々を守るためにお祭りがあり、何かとやることが多い忙しい月だった。1945〜2007年まで、8月末〜10月初めまでに日本に上陸した台風を記録した表が載っているが、本当に多い。有名な台風もこの時期に集中している。
8月が終わってほっとしている時期に、防災の用意をするのはなかなかしんどい。しかし、過去の事例から、この時期に台風が多いことがわかったので、家の中に水や食料を備蓄したり、ガスや電気がない時に使える照明や燃料を用意・点検したりしたい。普段から防災を意識して生活しておこうと思った。
他にも月の運行や、地球からいろんな形の月が見える仕組みを図で解説したりと、勉強になる一冊。
科学的なことと、文化的なことがいっぺんに学べるので便利だ。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
スイカよりも水が多いとは
|
投稿日:2022/08/05 |
キュウリの原産地、種類、歴史、栽培方法、料理、栄養などについて紹介してくれる学習絵本・実用書。
特に、キュウリを畑で立ちづくり(支柱を立てて、絡まらせる)する方法を細かく解説。
キュウリ農家の手伝いをしたことがあるが、キュウリはなかなか元気な野菜で、ちょっと目を離すとどんどん巨大化してしまう。市販には出回らないが、巨大化したキュウリは、スーパーなどで売っている「普通」サイズのキュウリとは違って、みずみずしくて、甘みがあり、瓜の味がしっかりしておいしい。どうして流通しないのか不思議だった。
農家のおばあちゃん曰く、
「戦時中は、ヘチマくらいに育てたキュウリを食べていた」
「昔のキュウリは、今と品種が違って、ぴかぴかしていなかったけど、とてもおいしかった」
それらの話が全部本書に説明されていて、ようやく納得できた。
うちの近所の地産地消系八百屋で、近隣の農家さんが作った野菜を直接購入できる。時々、巨大化したキュウリや、あまり出回らない品種のキュウリなども売っていることがあり、楽しい気分になる。
身近な野菜だが、知らないことが多くて、ためになった。
江戸時代あたりから、大きく扱いも印象も変わった野菜だということで、興味深い。
河童巻きを食べたくなった。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
おじいちゃんにも子どもだった時があった
|
投稿日:2022/08/03 |
少年が祖父と一緒に東京のあちこちを歩き回る話。
春夏秋冬、それぞれいろんな地域で、素敵な行事や、昔の生活を偲ぶ。
1946年、東京に生まれた筆者。巻末に東京に対する思い入れがつづられている。町がどんどん変わっていくことを体験し、昔見聞きしたことがどんどん消えてなくなったり、変わっていったりするのを、どんな思いで見ているのかが、作品のあちこちからわかる気がした。
本書では明治時代ごろ?か、ちょんまげを結った人が登場したり、歴史的な出来事に遭遇したりする。
退屈していた現代人の孫が、祖父と一緒に散歩に出かけた時、身近な場所からいきなり時代があいまいになって、昔の風景に迷い込む。少年は意外と面白がって、あちこちを見て楽しむ。
老人には見えていた風景が、いつの間にか少年にも見えるようになって、よそよそしかった二人は急速に心の距離を縮めていく。同じ風景を見ることで、共通の思い出ができてくる。そのことが少しずつ重なり、二人の関係が良くなっていく。このように「同じ風景」を見たり、同じ空間で同じ体験をすることが、きっと人間の成長やよい関係づくりに必要なのだろう。
最後の方に、老人が自分の親に再開する場面がある。
孫ができて、年老いた自分よりも、ぐっと若い両親に出合った時、実年齢を忘れて「子ども」に戻ってしまった。
泣ける場面である。会いたい人に会えた喜びと、現実に戻った寂しさと、いろんな感情が沸いてくる。長生きするのは決して楽しい事ばかりではなかっただろう老人の来し方を想像して泣けた。
自分にご縁がある場所は、どんな歴史があるのだろうか?
この絵本を読み終わった後、そんな風にご縁があって住んでいる地域について興味を持つようになった。
大事な思い出や、いろんな人の人生を、この地域はずっと見守ってきていて、これからも見守っていくのだろうな。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
全937件中 171 〜 180件目 | 最初のページ 前の10件 16 17 18 19 20 ... 次の10件 最後のページ |