のりもの好きな子大集合!
みどころ
たった一羽、大きな木の穴の中で静かに暮らすちいさいフクロウ。ある日、全てが変わる出来事が起こります。暮らしていた大木が、人間の手によって切り倒されてしまったのです。木はトラックに乗せられ、どこかへ運ばれて行きました。木の穴に小さなフクロウを入れたまま……。
ちいさいフクロウは初めて聞く音ばかり。一体なにが起こったのかさっぱりわかりません。木にかぶせてあったシートが取り外されると、そこには人間の顔が。男の人はその小さなフクロウの存在を知ると、そっと手のひらに乗せました。
このおはなしは、2020年、ニューヨークで起こった、本当のことです。ちいさいフクロウが住んでいた大きな木は、ニューヨークのクリスマスシンボルであるロックフェラー・センターに飾られるクリスマスツリーになりました。この木にちいさいフクロウが見つかったことはニュースになり、世界中の人がこのフクロウの回復を見守ることとなります。
伝記や実際にあったことに基づいた絵本を数多く手がけるジョナ・ウィンターとジャネット・ウィンター。ふたりは親子であり、『この計画はひみつです』(すずき出版)などの共著もあります。今回の絵本も、ニュースに感動して共同で作られたそうです。巻末の作者によるあとがきも合わせて読むと、物語の背景を知ることができて、より感動が増すことでしょう。
幸せ運ぶふくろう
とっても綺麗で華やかな、ニューヨークのロックフェラーセンターにあるクリスマスツリー。 これまでに、どれほど多くの人々を、幸せな気持ちにさせてくれていることでしょう。 あのステキなクリスマスツリーにまつわる、こんなお話があったなんて! 小さな小さなふくろうの、それは素敵なものがたり。
ある日突然、住処の木が切られて、知らないところに運ばれていったふくろう。 どんなにびっくりして、不安だったことでしょう。
でも、小さな小さなふくろうがいることに気がついた優しい人々の手によって、保護され、 無事に安全な場所に戻れるのです。本当に良かった!
心配の後のラスト心温まるお話に、ほっこりしました。 とても綺麗な絵が添えられて、素敵なクリスマスプレゼントをもらったような気分になります。 幸せを運ぶふくろうって、本当なんだなあと思いました。
と同時に、命や環境破壊等、考えさせられる深く素敵なこのお話を、 多くの子どもたちに届け、幸せな気持ちを共有しながら一緒に考えていけたらと思います。
(あさみーこさん)
とんでもない?素敵?偶然のお話
フクロウが住んでいた木がニューヨーク市のロックフェラー・センターのクリスマスツリーになってしまうというお話でした。
「こんな偶然、絵本のなかでしか起こらないよね」と思いながら最後まで絵本を読んでいましたが…
作者のあとがきを読んで、本当にあった出来事だと知って驚きました!
フクロウにとっては「とんでもない偶然」なのだと思いますが、第三者の立場からすると、「ちょっぴり素敵な偶然」の出来事で、楽しく読ませていただきました。
そして、そんな「偶然」にクリスマスらしさを感じさせてもらいました。
(さくらっこママさん ママ)