
「負けてられねぇ」と今日も畑に ―家族とともに土と生きる―
アイヌの人が「キトピロ」とよんだ山の恵み、高い香りと栄養価で知られる行者ニンニク。その栽培に夢をかけた農家がありました。菅野隆幸さん、益枝さん夫妻です。
種まきから収穫まで7年もかかり、ひじょうに成長がおそい行者ニンニク。二人は、その種を村のなかの広い畑に、森や林のなかにもまきました。
それから7年目の春3月、菅野さんが住む飯舘村に放射性物質が降り注ぎました。収穫目前の行者ニンニクの畑にも。
待ちわびた収穫・出荷はできなくなり、一家も村から避難することになりましたが、行者ニンニク栽培はあきらめませんでした。
家族とともに土と生きてきた農家の、百姓としての誇りがありました。「負けてられねぇ」と秘めた誇りが……。
一家を支えた田畑も、家族の団らんも、生まれそだった村もうばった放射能です。でも、「誇り」まではうばえませんでした。
菅野さん夫妻は、応急仮設住宅から、避難先に借りた畑に通いながら、行者ニンニクの栽培を再開しました。

放射能を浴びた畑は、農家である菅野さんの生活をすっかり変えてしまいました。
しかも自ら放射能を浴びながら避難できたのは、原発事故の3か月後とか。
出荷まで7年かかるという行者にんにくが、7年目にして放射能に汚染されてしまって、絶望感に包まれた生活を強いられます。
そんな菅野さんの、再起までのドキュメンタリー絵本です。j
東日本大震災の爪痕と、人の強さを感じる写真絵本です。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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